「うなぎの蒲焼といえば日本酒でしょ…」と思っていませんか?
そう思っていた私が、騙されたと思って試してみた三つのペアリングをご紹介したいと思います。
ロワールの赤ワイン(カベルネ・フラン)
フランス、ロワール、トゥーレーヌ、ミディアムボディの「シノン・ルージュ」。

穏やかな酸味、ピーマンのような青い香りと渋みのあるシノンと、
うなぎの蒲焼を合わせてみました。このワインの独特な青臭い
香りは洋風のうなぎ料理とよく合うらしいのだけど、粉山椒の
爽やかな香りが、この青臭さを消し去り、ワインの風味まで
消えてしまって、まるで水を飲んでいるみたいですね。
このワインは和風の蒲焼には合わなさそうです。
南仏の赤ワイン(カリニャン、グルナッシュ、シラー、ムールヴェードル)
フランス、ラングドック、フルボディの「コルビエール・ブートナック」。

コルビエール・ブトナックのペアリング
柔らかなタンニン、豊かな果実味、穏やかな口当たりの
南フランスの赤ワインと、うなぎの蒲焼を合わせてみました。
ワインの濃縮した果実味は、蒲焼のタレの甘味や香ばしさと
よく合います。ワインのやわらかな甘味がおいしいですね。
シノンよりこっちのワインのほうが合うと思います。
リオハの赤ワイン(テンプラニーリョ主体)
スペイン北部、リオハ、フルボディの「カンポ・ヴィエホ・レセルヴァ」。

リオハ・レゼルヴァのペアリング
柔らかなタンニン、豊かな果実味、なめらかな口当たりの
リオハの赤ワインと、うなぎの蒲焼を合わせてみました。
ワインの豊かな果実味は、蒲焼のタレの甘味や香ばしさと
よく合います。このワインの果実味は、まるで葡萄ジュース
のよう。特に驚くほどではないですが、相性抜群ですね。
今回は、赤ワインと鰻の蒲焼の三つのペアリングを試してみました。
蒲焼に粉山椒をかけたら、シノンが水みたいになりました。やさしい飲み口の赤ワインは、
合わなかったですね。
うなぎの蒲焼には、柔らかなタンニン、ギュッと濃縮した果実味の赤ワインがよく合います。
お手頃なワインと鰻の蒲焼のペアリングを、ご家庭でもお気軽にお楽しみいただけると幸いです。
※掲載した写真に写っている鰻の蒲焼は、「谷根千」の実店舗で購入した商品です。
・千駄木 鳥安 さんの 蒲焼
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